バラは地植えだと樹勢が強すぎる!?鉢植えの方が風情があっていいような気がする?
ツルバラでも立ち木でも地面に植えた方がよく育ちます。
花もたくさん咲きます。
大きく伸びて2~3mを軽く越えていきます。
ではこれは地植えの方がいい?
地植えできない鉢植えのバラでは魅力は減るのでは?
と思っていたときがあったのですが、
全くそんなことはありませんでした。
鉢植えの方が繊細でレベルの高い仕立てができます。
地植えだとアーチやオベリスクで大きさを自慢することはできます。
ただし、花と葉と木枝のバランスを見てみるとどちらがいいかは一目瞭然となってしまいます。
好みもありますし、侘び寂びの盆栽文化にも通じるところがあります。
これは本当に自分の趣味志向が分かります。
日本では植木文化があって庭園で地植えにした植物を綺麗に整枝して観賞価値を高めることを庭師がやってきました。
植木屋といえば庭の木を綺麗にカットしてくれる人たちというものでした。
それは何百年も前から庭園と植木文化があったのですが、植木文化が庶民に広まるようになってからは品評会が盛んに開かれるようになりました。
すると、園芸家が鉢植えで植木を仕立てて持ち寄って評価をするようになったのです。
盆栽の魅力は見れば分かると思いますが、お城に植物を持ち込んで育てるのは難しく、やはり天守閣のバルコニーのような所で鑑賞できる方がいいわけです。
階段を降りていって庭園まで出ると敵に暗殺されるかもしれないという不安から落ち着いて眺めても居られないでしょう。
また、仕えている者たちとの共用の場でもあったわけですからあまり自分だけの庭で植木を楽しむという感じにはならなかったのでしょう。
それに大きな庭園は天守閣の外側に広がっているように作られているはずです。
普段、毎日の癒やしのために庭園まで行くことは難しかったと思います。
そんなときはプランター栽培の植木、つまり、鉢植えの盆栽があればじつに風情のある植木を間近で眺めて楽しむことができます。
普段は庭で庭師が管理していても、鑑賞するときに室内に持ってくることも容易です。
そのような高級な至高の名品としての鉢植えの植木から朝顔の鉢植え、牡丹の鉢植え、菊の鉢植えなどなど、日本の花は植木の状態で評価されてきました。
もちろん、持ち運びができないと写メを撮って送ることができなかった時代なので困るから鉢植えだったということもありますが、非常にいい文化ができました。
というわけで、日本の古来から伝統にマッチした植木文化は鉢植えだと思います。
楽天市場からのおすすめ商品
気になった商品はカートに入れてキープすると後で探しやすくなります。
鉢植えは樹勢が抑えられる
これがマイナスとなるのは大きく育てたい野菜や農産品目だけで観賞用の植物では大きさや樹勢の強さはあまり求められていません。
ポイントは花を見ることだった場合、葉が茂っていて花が見えないようでは何のための植木かわかりません。
ここでバラにおいていえることは、バラも葉が茂りすぎていると花が少なくなって、たくさんの葉の山の中に少しだけ花が見えるという状態になってしまうことです。
また、つつじやサクラの開花のように地植えでも花が優先的に咲いてくれる品種もあります。
しかし、小輪のバラが多いですが、大きめの花のバラではそうもいかないものが多いようです。
選定して、芽かきをすれば枝数を抑えてすっきりとした仕立てにできるといえますが、ミニトマトの脇芽かきを1ヶ月忘れたときのことを思い出してください。
人は手に負えないと何もやる気が起きずに放置する癖があります。
バラも茂りすぎたら選定、芽かきなどをちゃんとやる気が失せてきます。
ましてや地植えの場合は100本以上の枝を整枝しなければならないのです。
そして、トゲがある枝を木の遠くなるような本数わざわざカットしようとする気は起きないはずです。
これが冬になるまでずっと続くのです。
それに引き換え、鉢植えで育てておけば何もしなくても樹勢は地植えよりは落ちます。
枝も茂りすぎることはありません。
どちらかというとひょろひょろっと枝が伸びて葉の枚数も少なく、花だけがよく目立つ。
これは花を鑑賞するバラには最適じゃないかと思います。
ただ、イングリッシュガーデンのように家の周りや広大な庭に大量に栽培するのがいいという考え方ではこういうのはいいと思えません。
1本の木が美しいかどうか?
これは1本の心もとないバラから大きな花が咲いているという侘び寂びの良さに通じるものだと信じています。
そんなことを考えると、和風好きな人でも牡丹のようにバラも好きになれるのではないかと思います。
日本の伝統文化では鑑賞用の花はメリハリが合ったほうがいいと感じるようにできているのかもしれません。
西洋文化との違いなのかもしれません。
お家を西欧風に作っている方はそういう大きな一面を覆うようなバラの茂りがいいと感じるでしょう。
個人の好みの問題です。
気になるページ
草と花と自然の力を取り入れて元気になりましょう。
少し変わった園芸情報を発信しています。一般的な栽培方法と異なるものもあります。
標準的な栽培方法は農協のお店などでお聞き下さい。