菜(アブラナ科)は日本の気候に合っている!
日本は意外と寒い場所が多い。
日本列島は西へ行くほど南よりになっていて温暖な気候になっていきます。
沖縄までいくと気候はだいぶ違いますが、それ以外の場所ではほとんどが寒い冬があります。
とくに東京の緯度付近の地域、それより北の地域ではとても寒いです。
およそ、中部地方くらいから北は東京と同じくらい寒いという感じです。逆に夏はものすごく暑い日があります。
一体いつが寒いのか?
衣替えが5月と10月にあるようなことを考えると、5ヶ月の高温期、7ヶ月の低温期と考えることができます。
そして、日照時間は6月にもっとも長く、12月にもっとも短い。
気温は8月に最も高く2月にもっとも低い。
なぜずれているのか?太陽との距離の関係ではないでしょうか?正確なところは私にはわかりません。
とにかく、そういうわけで、日照時間が長いからといって4月はまだ寒く、日照時間が同じくらい短い8月は、非常に暑いです。 日照時間が短い2月はとても寒く、同じくらいのはずの日照時間の10月の終わりはかなり寒いです。
これで、厳寒期の方が長いということがなんとなく、イメージできます。
ナス科とアブラナ科ではどちらが日本の気候に適しているか?
大雑把に言うと、夏野菜(ナス科、ウリ科、、、)と冬野菜(アブラナ科)、どちらが日本の気候に適しているか?
ということになります。
夏野菜は人間以上に寒さに弱いです。寒いと成長しないか枯れてしまいます。
たとえば、ナス科はナスを考えると、5月の間はビニールの覆いがあったほうがいいです。
8月はあつすぎて枯れそうになります。9月の後半は寒さで成長が止まってきます。
じゃあ、まともに屋外で育つのは6、7月だけ?ということになります。もし、なんの保温もできない状態だったら、5,6,7と9月だけで 育てなければなりません。
では、 「昔のように何もビニールなどの園芸資材がなく、屋外で全てを育てるしかなかったら、育てられるでしょうか?」
5月に種をまいたらどうなるか???
6月の中頃に苗と言われるくらいの状態になり、7月の中頃に収穫できるかもしれません。
8月に入ると、だいぶ枯れたり、大きい実がとれなかったりするので、2週間だけ収穫できそうです。
あとは、更新剪定をして8月を乗り越え、9月にも2週間くらい収穫できそうです。
ということは、ほぼ4週間だけ収穫できるということになります。しかし、ナスですと1週間あっても1本からは2,3個くらいでしょうか。 だとすると、12個しかとれません。
これだと超高級品ですね。
つまり、夏の8月の高温期が涼しいような場所であればある程度生産が見込めそうです。
だから、結構寒い地方なのにナスの伝統品種がたくさんある地域があるのだと一人納得したりしました。
というわけで、現在は、苗はビニールハウスで育てたものを種苗屋さんから買い、ビニールで保温して植えて行かなければなりません。
一方、アブラナ科はどうでしょうか?
キャベツ、ハクサイ、ブロッコリーは苗を作っておきますが、大根、カブ、葉物などのアブラナ科は、まず、地面にそのまま、種を撒いておけば自然の環境下で 育てることが出来ます。
これは環境に合っているということを意味しています。
昔からずっと、伝統的に作れたわけです。菜(アブラナ科)は、自然な野菜だと言えそうです。
派手な夏野菜、地味で低く見られがちな冬の野菜、しかし、本当は冬野菜のようなものが一年のほとんど時期に栽培していたりします。
アブラナ科の生育時期
およそ、
9月中ごろ~3月末くらいです。
最後は菜の花になって楽しませてくれます。それを飾ったりして、一般的ななじみの深い花となっています。
6.5ヶ月くらいです。
成長しても、冬ならそのまま放置しておいても鮮度を維持していつでも食べることが出来ます。
春になると、蕾ができてしまいますが蕾が美味しいものもあります。花が咲いたらそれは飾りとなります。
種ができたら、来年用にとっておく、種が西洋がらしや、油になる。つまり、マスタード、菜種油です。
そして、油の絞り粕は油カスという肥料になります。
なんということでしょう。。。
ナスやトマトが、5、6,7月程度の3ヶ月なのに対し、菜(アブラナ科)は、二倍強の栽培期間があり、葉を食べることができるので、 10月くらいから収穫して利用可能で、その後は枯れ果てるまですべて食物資源となりえます。
どちらが効率がいいのか???
夏でもアブラナ科は品種と防虫ネットさえあれば家庭菜園でも簡単に作ることができます。成長も早いですし、効率がいいです。
一年を通して、収穫量だけを増やしたいのであれば、ひたすら菜(アブラナ科)を育てるほうがいいかもしれません。
わかった気がします。渋いガーデナーは菜(アブラナ科)を育てるのかもしれません。。。
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