冬瓜(トウガン)、ミニトウガンの葉、茎、根の特徴-害虫、病気、根腐れ-葉脈、断面、道管、太さ、広がり、写真-食べられる?
冬瓜(トウガン)、ミニトウガンの葉、茎、根の特徴
植物のなまえ(和名) | 冬瓜(トウガン)、ミニトウガン |
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植物のなまえ(英語名) | wax gourd |
学名 | Benincasa hispida |
葉のタイプ | ![]() |
茎の太さ、長さ | 登山用ロープや船舶用のロープなど、人でも運べるのではないかというくらい頑丈そうな茎です。太さは直径1cm程度ありますが、
とにかく、かぼちゃと同じくらいの太さでありながら、全然、暑さや病気に負けること無く、中味がびっしり詰まって頑丈そうな茎が、とてつもない猛暑日に勢い良く伸びていきます。 長さは暑い日が多くて梅雨が少なければだいぶ長く伸びていきます。 枝分かれすると長さは減りますが、1本主枝が伸びた長さをはかると、5m程度です。しかし、成長が始まるのが遅いため、短期間での成長度合いは凄いものがあります。 |
根の太さ、張り方 | 根も強烈です。
猛暑日前と猛暑日以降では、違う植物のようです。 とくに梅雨明け前なんて、なんだか弱った不思議なウリ科の植物です。 |
葉に現れる病気、症状 | |
根に現れる病気、症状 | |
説明 | トウガンは日本でも歴史の古い野菜です。
平安時代に入ってきたと言われています。原産地はインドや東南アジアあたりのようです。どうやって調べたのでしょうか?いつも疑問がわきます。 あと、たいていの野菜の場合、古事記が最古で、平安時代が多いのも、本がその頃のものしか残っていないので記録がないっていうだけであり、実は何時頃かなんて分かりませんが、交易がないと入ってきようがありません。 トウガンは有名ですが、いくつか種類があります。 ノーマルなものは細長いものです。巨大で20kg程度になる、1m弱の長さが有ります。丸いものもあります。 最近ではどういうわけか、ミニトウガンというものが出てきました。一体どういう経歴なのか不明です。 また、中型トウガンもあります。これらは交配して作ったのでしょうか?それとも、小型の種類があるのか?全く不明です。 さらにもっと、変わったものに、沖縄で有名な赤毛瓜(モーウィ)があります。これは赤いキュウリなんて思ったら大間違い、トウガンの仲間だそうです。 どうりで、日持ちするし、秋にとれるわけです。 それはそうと、トウガンはミニでも大型でもかなり、美味しく、料理に使えます。 トウガンは冬まで日持ちするから冬瓜と書かれると有ります。 実際に食べてみるとわかりますが、皮は分厚くて硬くて、プラスチックのようです。 これじゃ、だめです。食べられません。そのため、皮はそぎ落として料理します。 実は柔らかくて美味しいです。本当に若い実は種ができていないので、ワタの部分も食べれてしまいます。 ミニトウガンあたりだと、大きくなってワタを除いたものと、若いうちにワタごと食べるのではどちらが得なのか?なんて考えたりもします。 でも、大きいほうがお得です。さらに日持ちします。 |
冬瓜(トウガン)、ミニトウガンの葉の写真、裏側、葉脈

冬瓜(トウガン)、ミニトウガンの茎の写真、太さ、断面、道管
トウガンは野菜界で最強だと思う植物です。
どう最強か?それは物理的に強い、頑丈さが半端ない。という感じです。
出来てくる実も皮がとんでもなく硬く、素手では太刀打ちできません。硬いカボチャと同じくらい頑丈です。
そして、トウガンは日持ちします。その日数の長さからも、丈夫な皮にガードされていることが分かります。
そんなトウガンが特に強いのは茎の部分です。このトウガンの茎は、ミニトウガンであってもとてもつもなく頑丈です。
それはロープと同じじゃないかと思います。
生きた植物で野菜なのにロープみたいな茎をしている。下手すりゃ人くらい持ち上げることができるんじゃないかっていうほど丈夫です。
それが、凄いことです。
実際には分かりませんが、断面を見ると、他のカボチャ類などは同じ太さの茎ですが、中味が空洞です。
ところが、トウガンの茎は中に少しだけ細い管が通っていますが、びっしりと身が詰まっています。
これは丈夫さの所以でもあります。空洞だなんて弱い構造物であり、軽量化してるよりも強健さをとったわけです。
でも、なぜ、こんなに強健な茎を持つことになったのか?全く不明です。
そして、どうしてこんなに大きな実をつけることになったのか・不明です。おそらく、日本にあった、実がなる野菜で一番、大きいものだと思います。
カボチャのおばけ、ハロウィンかぼちゃのようなものは海外のものでした。そのため、間違いなく、日本で最大の野菜はトウガンだったことでしょう。
これを考えると、巨大さを作るために頑丈な茎が出来たと言えます。
本来は栄養を送り込むために、もっと太い管が必要でしたが、それが圧縮されて細くなっているので、あの太さになるわけです。直径は1,2cmですが、本来は3,4センチくらい必要だったかもしれません。
それだけ圧縮されると、中の空洞はなくなり、頑丈なツルのような茎ができたわけです。
この茎のおかげもあって、ミニトウガンくらいなら、宙吊り栽培も可能です。
でも、2,3kgのものを吊り下げてもびくともしません。10個位なっていても全然平気です。むしろ、ビニール製のネットの方が心配です。
これが頑丈すぎて、葉が枯れ落ちたあとに、茎だけが残っているということがありました。
それも緑色のままです。
どんだけ頑丈なんだろうと思います。

緑のコードです。
さらに毛で覆われています。
さて、株元の茎はこんなかんじです。
時間が経って白くなりつつ有ります。
茎だけ取り出してみました。
トウガンの茎の断面です。
こうやって見ると、中に空洞がありません。
繊維が8本束ねて造られたロープのようになっています。
もはや、工業用、なんとかロープ、、みたいな感じです。
トウガンの茎の横方向の断面です。
冬瓜(トウガン)、ミニトウガンの根の写真、太さ、広がり、細かさ
ウリ科の中で最強。野菜界で最強の根を持つトウガンです。
間違いなくNo.1でしょう。
こんなにびっくりしたのもトウガンくらいです。
根も半端ありません。トウガンの根はもう、追跡しきれません。
しかも、その太さが尋常じゃないです。
何と言っても、株元の茎の一番太いところよりも、地中の根の方が太いんですから、これはヤマイモか?何かの根菜か?
と、思ったほどの出来栄えでした。
あえていうと、ゴボウですね。ゴボウが柔らかくなって、地表面すれすれで際限なく伸びている感じです。
しかし、、、、どこまでも続いている長いゴボウ、、、どこになったら終わりになるのか、そんな不安さえよぎるほど根が伸びています。
途中で切れてしまいましたが、しかし、太い部分だけを見てもかなりの長さです。
この様子だと、地上と同じ10mは伸びていると思われます。
でもなんで、茎よりも太い根が必要だったのでしょうか?トウガンは?
そんな変わった構造をするのは根菜ですが、根菜のように、また来年、数年、ずっと、宿根草のように何年もそこに生えるのか?
そういうための球根のような根なのか?
日本では、高温期のほんの一部しか適温になりませんので、栽培するための植物であり自生はできませんが、原産地では自生している野生種、原種があるのでしょう。
そこでは、一年中高温で枯れることがないため、育つことができるのでしょうか。しかし、そんなに何年も育っていても根が詰まってしまいますし、何よりツルや葉が伸びるスペースがありません。
育てる分かりますが、古い葉は高温が続けば枯れること無く残っています。でも、観葉植物のようにエンドレスではありません。
やはり、枯れては発芽してを繰り返すものなのでしょう。
しかし、こんなに固い大きい実を誰が食べるのか?しかも甘くない。不思議です。
でも、実は初期では刺だらけなのに、熟するとツルツルすべすべになります。これは食べてくださいっていう合図です。
ということは、水分欲しさの動物でもいたかもしれません。暑い地域ですと。
そういうものに食べられて種が運ばれて、どこかでまた発芽するのか、食べ残しもそこでまた発芽してどんどんと群生を広げていくのでしょう。
ただし、日本では育ちません。どれくらいが適温かといえば、猛暑日が続く感じです。
とりあえず、熱帯地方の植物であると思います。

ゴボウじゃありません。トウガンの根です。
トウガンの根はまだまだ続いていますが、ここまでで限界でした。
丸めてみましたが、2m弱くらいあります。
しかし、ここから脇に細い根が無数に生えているかと思うと、トウガンの成長力がどれだけ凄いかがわかります。
ただ、高温時期にならないと成長しないので、あまり猛威はふるいません。
熱帯地方での野放しのトウガンはどれだけ凄いのか見てみたいです。
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