失敗しない鉢植えバラの育て方とは?
バラなんて簡単?
難しい?
答えはどちらでもないと言えます。
でも、ガーデニングの中で一番手間と頭とお金がかかるのがバラです。
バラの育て方というと、何月に肥料を与えて、選定をして、植え替えをして、水やりは、、、という一般的な育て方についてはこの記事では取り上げていません。
このサイトでも「バラの育て方」という記事を作って「◯月 植え替え、剪定!」なんて書いていますが、あれはほとんどスルーしてくださって結構です。
育て方に決まりはありません。
品種によって、育てている環境、植物の状態、どのようにしたいかによって、大きく変わってきますので書いても意味がありません。
そんなことよりも大事なことがあります。
バラは育て方自体よりもそれ以外のことで成功するか失敗するかが90%決まってくると言ってもいいでしょう。
バラを育てる環境をチェックしましょう。
まず、寒さです。
育てる環境をよく観察します。地方によっては冬場の気温がマイナス10度を超えるような場所もあると思います。
そのような場合は特別な品種を選んで特別な配慮が必要となってきます。
冬に枯れてしまっては嫌ですね。
ただし、東北南部より以南の少しの高原から平野部くらいであれば育てることができると思います。
夏場の暑さは沖縄でもバラが育っているのを見たことがありますので、真夏に花が咲かない、葉が落ちるという品種はあるかもしれませんが、それは本州でも似たようなものです。
でも、全国の環境のことを考えるなんて無理なので参考程度に読んでください。
次に、直射日光が当たる時間が1、2時間以上の場所にバラを置けるかどうかを確認してください。
この場所がなければバラを育てることは難しいと思います。
日長は6月の夏至が一番長く12月の冬至が一番短いですのでそれを参考にしてください。
冬至の頃にほとんど直射日光が当たらないという場合でもなんとかなるとは思います。
また、くれぐれも直射日光を間違えないでください。
明るいから日光とかではなく、直接太陽の光が当たっている眩しいくらいの光が当たっているのが直射日光というものです。
間接証明のような当たり方では駄目です。
品種によっては花が咲く時期だけ当たれば育てられるというものもありますので、「耐陰性」というのをチェックしてください。
基本的には建物の真北の壁にバラを這わして育てることは無理だということです。
品種の選び方が大事
さて、一番大事なポイントが品種選びです。
ここで注目すべきことは、
「黒星病に強い」
「うどんこ病に強い」
というキーワードです。
これがあればそのバラはほとんど確実に育てられると思います。
せめて、
「黒星病に普通」
「うどんこ病に普通」
以上のものにしてください。
これを満たせばあとは、自分の地域に応じて、好みに応じて、四季咲き、繰り返しざきがいいのか、好きなものを選んでみてください。
とにかく、
「黒星病に弱い」
「うどんこ病に弱い」
という品種だけは選ばないでください。
また、樹勢が弱い品種というのはレアですが、こういうのも選ばない方がいいです。
買うときはネットから買うのがベスト!
楽天市場やバラ専門店のWEBショップがあると思います。
そういうところを選べばまず間違いありません。品種特性の情報も的確です。
置き場所に屋根があれば最強!
もしバラの鉢植えの置き場所が屋根あり、ガラス貼りのフェンスのベランダだったら最高です。
最強です。
もう勝ったも同然です。あなたは上級者です。むしろ、弱い品種も育てられるかもしれません。あこがれのあのバラを買ってもいいかもしれません。
それくらい無敵です。ハウス栽培を手に入れたようなものですから。
大きい鉢に植えれば地植えのような成長感を楽しめる
これは相反する問題があるのですが、大きい方がいいに決まっています。
でも、鉢植えの定めか、、根が鉢に回ってもう駄目っていう状況になったら植替が必要になります。
その時に100Lの植木鉢なんかに植えていたら?
もう諦めます。
でもちょっとまってくださいよ!
地植えは植え替えません。
いいじゃないですか!
植え替えをしない前提で植えたらいいのです。
ただ、マンションの場合は外壁塗装のメンテナンスがありますのであまりに大きいと塗装ができないと怒られます。
ですから、可能な範囲できるかぎり大きいものを選ぶと地植えに近い成長を感じることができるでしょう。
地植えの成長感を楽しみたいなら、
目安としては、25L以上は欲しいところです。45Lの鉢に植えたらほとんど地植えかなと思われるほどでした。
ようするに今、一般的に言われている植木鉢は、
大苗が6号鉢に植えられていて、まずは8号、つぎに10号と鉢増ししていきましょうといわれます。
これはこれでいいのですが、地植えする人の気持になれば大きい鉢に植えてもいいです。新苗から地植えする人もいます。
ですから、10cmポットから45Lに植えてもいいじゃないですか!?
それで、10号鉢(30cm)ならいいのかと思いきや、実は小さいです。
そして、10号鉢でも12Lのものから15Lのものまであります。
ここが微妙で12Lのものではたりない!
15Lの鉢の方がよかった!
という境界線があるように感じます。
絶対、15Lですね。
オースチンの裸苗なんか買ったら、大きいものだと鉢からはみ出してしまうんじゃないかという微妙なラインです。
ようするに10号鉢では小さいとオースチンの裸苗からもわかることでしょう。
観念して25L以上にしましょう。
ただ、この時点で移動はかなり困難になります。二人で持てば余裕ですが。長距離移動したら、腰を痛めることもあるでしょう。
まあ、もう植え替えはしないという覚悟の上でやることです。もし植え替えてもその場でやるということでしょう。
また、45Lは動かせません。引きずり移動ができるくらいです。
まさに地植え感覚ですね。
あと、25L以上の鉢になると果樹用の鉢で農家さんが使うようなものが買えます。これは底の穴が少ないので、根がつまって塞がないように必ず鉢底石をしっかり入れてください。
バラの用土を何にするか?
これは10号以下の小さい鉢では培養土がいいのですが、特に小さい鉢はバラの土とか培養土というものがいいでしょう。
それが25Lクラス以上になると、庭土でいいか、黒土でいいか!となります。
間違ってもバラの用土に赤玉土だけを使うのはやめたほうがいいです。鹿沼土100%もです。
軽石も、砂も100%はまずいです。
赤玉土50%というのもやめたほうがいいです。赤玉土というのは便利なのですが、観葉植物のセラミックボールのような特性を持っているのです。
潰れればいいのですが、たまが潰れるまでの間が厄介です。ようするに赤玉土はあまりおすすめしない。ということです。
ただ、その辺の空き地の土をくださいといっても貰えないので仕方なく赤玉土を買っている人がいます。
そういう人は、
黒土という一番安いコスパがいい土と自然の土を少しだけブレンドしてその土地の環境に合わせた微生物を補給した土を使うのが理想だと考えています。
黒土は山の土です。
鉢に入れて自然の土を少し入れて風雨にさらして放置しておけば庭土になります。
リンが吸着されると言われていますが、大容量な鉢ではあまり気にしなくていいと思います。
植え付けるときは根鉢を多少崩して!
花がついていれば花が枯れることを恐れて根鉢は崩さないといわれますが、
もし万が一、苗の鉢の用土がほとんど赤玉土だった場合に、それをそのまま植え付けると成長がほとんど止まったようになってしまうことがあります。
これは本当に罠のようですが、栽培管理するときは根の消毒をしてきれいな赤玉土と液肥を多めの水やりで管理するときには理想的なのですが、家庭では赤玉土50ー100%近くで育てると失敗します。
そのような苗を根鉢を崩さないで植えないように注意が必要です。
手で叩くとボロボロと落ちるのでざっと落としてから植え付けます。
逆に根鉢が崩れないくらいしっかり根が張っているものは根鉢を崩す必要はありません。
肥料は発酵油かすで!
肥料は発酵油かすでOKです。
リンを補充しているものが売られていますのでそれがベストです。
発酵してないやつは悪臭がとてつもないのでやめたほうがいいです。
あとは、メーカーに寄って、香ばしい、悪臭、と違いがありますので確認してみてください。
コバエは来ます!
でも、どれだけやっても根焼けを起こしてバラが枯れることはありません。
肥料を与える目安は2,3月頃から少しづつ与え始めてじわじわとパワーを溜め込みます。
梅雨時期までにべーサルシュートのような枝がいくつか伸びるくらいが肥料と水の目安といえるでしょう。
肥料を上げたら農薬もセットで、あとは、水やりによって肥料が溶け出しますので水やりをサボりすぎてはいけません。
農薬はベニカXガード粒剤のみでOK!
これは最適ですね。
虫に対しても効いて、
黒星病、うどんこ病に対して耐性を上げてくれるようです。
でも、これが1段アップとか2段アップみたいな感じで普通に感染します。
ですから、完璧を求める人には難しいです。
そして、耐病性で「黒星病に強い」という品種を選べば、雨ざらしでもほとんど心配ないと言えるでしょう。
「黒星病に普通」という品種だと症状が出ますが、梅雨の時期に葉が0枚になっちゃったということにはなりません。
多少葉がやられますが、品種によって、ベニカXガード粒剤の与える量や頻度を変えることで、病気を防ぎ、コスパも改善して、いいことだらけです。
水やりは鉢の中全体に行き渡るように!
25Lの鉢植えでは水やりは相当少ない回数になると思うのですが、10号鉢ですと、天気がいいときはもって3日です。
それ以上の頻度で水やりが必要です。
花が咲くまではギリギリを攻めたほうがいいので夏場の晴れ3日を目安にします。
与える量は、鉢の土が水を染み込まなくなって縁まで溢れてくるようになるまで与えるのを2回以上、繰り返します。
ここで水が染み込まない部分があるとあとで成長が止まります。
あとは好きなように育てて!
この10個の秘密を覚えればあとは好きに自由に育ててください。一応、一般的な育て方を見てからその品種に良さそうな育て方をしてください。
自分がどうしたいか?
によって好きにしたらいいのです。
別に真夏に剪定しちゃっても植え替えをしても別にどうってこともありません。
でも枯れることもあります。
枯れそうなバラは枯れるでしょう。
そういうのも見てわかると思います。それがロザリアンです。
初心者から上級者になって立派なロザリアンに!
何をもって初心者から上級者ロザリアンになったといえるのかは難しいところですが、
「品種にあった育て方をしつつ自分好みに仕立てる」
ことができたら上級者ロザリアンといえるでしょう。
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