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プランターや鉢植えは水やりの頻度と量が命!
旅行に行くから自動化したい!
面倒だから家族に任せている!
そんな方も多いことでしょう。
でもその結果どういうことになるかという実例がありましたのでご紹介します。
メニュー(うそ)
- 水やりの量は?
- 水やりの頻度は?
- 水やりの時間は?
- 春の水やりで気をつけることは?
- 夏の水やりで気をつけることは?
- 秋の水やりで気をつけることは?
- 冬の水やりで気をつけることは?
- 水やりを自動化する前に!
思わずこんな目次を作って順番に解説していくのが普通の園芸サイトですが、こんな無駄なことは書きません。押しても無駄です。
事例を交えて一目瞭然で分かる方法をご紹介します。
プランターや鉢植えの水やりを家族に任せていた!
家族で水やりが好きな人がいればその人が毎日水やりをしてくれることでしょう。
おそらく、植物を見るのが好きなので毎日、雨が降っている日以外は水やりをしてくれることでしょう。
しかし、それでも植物が枯れてしまうことがあります。
大きい鉢だから大丈夫!
大きいプランターだから大丈夫!
なんて思い込みは間違いです。
このような毎日水やりをする場合はむしろ大きすぎる鉢よりは小さい鉢のほうが枯れることが少ないといえるでしょう。
鉢植えのアジサイに枯れる兆候が見られた
まずは以下を見て下さい。
葉の色が薄く黄色ぽくなっています。新葉が薄い緑色をしているのとは異なります。
まだ、先端から2、3枚目の葉が黄色くなって完全にダメになっています。もうじき、葉が落ちるでしょう。干からびている様子もありません。
こうやって見ると全体的に緑が薄いのですんが、下の方は少し濃いのです。これは肥料切れだと思って追肥をしたのですが、下の方に写っている葉は枝が短く新葉なのです。
新葉よりも少し前の葉が黄色くなっているようです。とにかく不自然です。異常事態だといういことがわかります。
病気や虫食いの痕跡は一切ないのです。こうなると水と肥料の問題だといえるでしょう。
肥料不足だと思って追肥をしていた!
2ヶ月くらい前からこのおかしい兆候は続いていました。と思ったのですが、もう10年くらいこんな調子が続いていました。なぜ枯れていないのでしょう?
それは理由を見れば分かると思います。
そのため、株全体の緑が薄いなと感じたことから肥料不足を疑い追肥をしていました。
結構な量を与えました。そのかいあって、新しい葉は緑が濃くなっていました。
株全体の色が薄いところはもう治りません。一般的にいって治りません。薄いままです。
ただ、黄色くなってしまう葉が増えてきたことが今回の緊急調査のきっかけとなりました。
以前から根腐れを疑っていて鉢底穴を増やしていた
鉢はこのような陶器を模したプラでウォータースペースを除いて正味20Lくらいの大きめの植木鉢です。直径は40cmくらいはあるでしょう。
以前(数年前)から調子が悪かったので半年ほど前に鉢底にドリルで穴を10個以上あけていました。
元々このような水抜き穴がついているタイプで、中には鉢底ネットが入っていて中で水切りができるタイプになっています。ただ、鉢底ネットは外しています。
鉢底ネットがあると水切れが良すぎて肥料も水も不足してしまう感じがしたので外しました。
かわりに根腐れのリスクがあったのでドリルで追加の穴をあけていました。
追加の穴を開けた理由はこの水抜き穴1つだけの場合は根が伸びてきてここから出ようとして塞いでしまうことがあるのです。
そうなるともう水が排水できなくなってあっという間に根腐れ一直線です。
色々、面倒なんです。
とりあえず、解体してみる!
いつか植え替えたような気がするのですがそれがいつだったかは覚えていません。数年前か、1年前か覚えていません。すみません。
とにかく、鉢植えやプランターがおかしくなったら一度抜いてみるのが1番です。
抜けばすぐわかります。
問題なければそのまま戻すと植物は何事もなかったかのように振る舞います。
結構、年数が経過したアジサイです。10年くらいは経っていると思います。
植木には思い出があるものですが、ちゃんと成長させられるかどうかは別問題です。
しっかりと必要なことをやれる人が居ないと、長くても2,3年で枯らしてしまいます。
地植えだと放置していてもなんとも無く元気なんですが、鉢植えやプランター栽培はこういうトラブルが起きた時に適切に対処しないと枯れていきます。
驚くほどあっさり引き抜けました。力をいれられるように株元を手で持って、両足で鉢を押すように外す方法が1番いいです。
あっさり抜けるはずです。根が鉢の半分くらいの深さまでしか張られていません。
なぜでしょう??
根や土を調べて原因を究明する
まず、鉢の中に残っている土の様子を見てみます。
固まっています。これは乾いて鉢の形のまま崩れないで残っているのです。
手で持っても崩れません。結構しっかり乾いています。
これは根腐れではなさそうですね。
次に、根の状態を見ていきます。
これが根鉢です。このままではわかりませんので崩していきます。
手では根っこまでちぎれてしまいますので、考古学者になったつもりでドライバーなどで突いて土だけを落としていきます。
これが根鉢の全体像です。小さいですね。
ポイントは大きさではなくて根の状態です。白い細かい根が出ていますので新しく成長が進んでいることがわかります。これは健康な植物の根といっていいと思います。
一体何が問題で葉が黄色くなって落ちていこうとしているのでしょう?
根鉢の中心部を探ってみます。カラッカラですね。
毎日水やりをしている人がいるのです。昨日も水やりを行っているはずです。
原因がわかりましたので、もとに戻していきます。
しっかりと、元の土を戻していきます。じつに健康な状態でミミズも元気に生きていました。
「こんなにいい状態で枯れるとかあり得ない!」という感じです。
原因は毎日水やりしているのに「水不足」だった!
おかしな話ですね。
でもほんとのことなんです。これが事例です。事実は奇なものです。
要するに毎日の水やりをしていたが、鉢の底の方まで水がいかず、土の表面だけが濡れていた状態だったということです。
鉢が小さいと水が鉢の下まで行って底の方が湿っている状態になるのですが、鉢が深いと底の方に届くまでには相当な水の量が必要になります。
8Lもじょうろであげなんて普通の人はできません。
自信がないと無理でしょう。
植物は地面の下の方に根を伸ばしていくはずです。でもこれは下の方に水分があるから根を伸ばしていくのです。
でも、この植木鉢のように底のほうが乾燥しているような場合はそうなりません。
根が上の方だけに集まってしまっている状態になるようです。
毎日の水やりでなんとか持ちこたえてきましたが、それでもやはり水不足となったので自ら葉を黄色くして落として蒸発量を減らそうとしていたのでしょう。
なんとまあ、、
という話です。
これを見てもまだ、
「プランターや植木鉢には水はけの良い用土を使え」
ということを鵜呑みにしますか?
地植えの場合は水持ちのいい庭土に無限の水源がついているのです。
これに小さなトイレ一回分の水の容量しか無いプランターや鉢の土でしのごうとしているのですから、過酷なものです。
じゃあ、せめて庭土と同じくらい水持ちがいい用土にした方がいいと思います。
今回の鉢の土は庭土でした。
微量の砂混じりの土です。
庭土はどこの家でも赤玉土と黒土の間のようなものです。
宅地だと砂が混ざっているところもあります。この砂が水はけを良くしてしまうのです。
畑でも水はけを良くしたい時によく使う手法です。
だから、畑は地植え。
プランターに「水はけ」、「水はけ」、「水はけ」、といい過ぎるなといういことです。
プランターや植木鉢に適した水やりの量とは?
まずはカラッカラの植木鉢に水を十分な量だけ入れてみます。
20Lの土の容量ですからバケツで注いでみました。一杯4Lくらいでしょうか。
一杯注いでも水抜き穴は音沙汰がありません。詰まっているものはありません。先程確認しましたからわかります。
さらにもう一杯の水をバケツで注いで15分待ったら水が出てきました。これでこの植木鉢がフル充電された状態となります。
元々、植木鉢の土が黒土と砂が混じっているようなものでとにかく重たいものでした。
この重さに騙されていました。水不足の状態でも20kgくらいあるんです。
それが限界の乾燥状態で水やりのサインと言えます。
そこから8Lの水をやると水をフルに蓄えた状態になって30kg弱になるわけです。
こんなの持てないという重さになったら合格です。
プランターや鉢植えの水やりの量は、
- 水やりの量はフル充電された時の重さを覚えておくこと
- 水は毎日はあげない。
- 明らかに軽くなったと思ったら水が底穴から染み出すまであげること
とっても簡単ですね。分かりやすいと思います。
以上のことが分かると水やりの量が自分ではっきりと明確に自信を持ってこうだといい切れると思います。
正しい水やりの量はあなたにしかわかりません。
↓にあるこんなメニューばかり書いてある解説を読んでも全く意味がないでしょう。
今の鉢やプランターの水分保持量がわからないのにどうやって調節しろっていうのでしょうか?
メニュー(うそ)
- 水やりの量は?
- 水やりの頻度は?
- 水やりの時間は?
- 春の水やりで気をつけることは?
- 夏の水やりで気をつけることは?
- 秋の水やりで気をつけることは?
- 冬の水やりで気をつけることは?
- 水やりを自動化する前に!
ということで、この事例を読んだみなさんは以上のよくある疑問には即答できると思います。
水やりの量は?
やれるだけ。
染み出すまで上げるんだ!
水やりの頻度は?
いつでもいい!
自分で本当にあげたいと感じた時にあげるんだ。
水やりの時間は?
朝か日が暮れる頃の夕方がいいです。
しかし、夏の昼間を避ければいつでもOKです。暑い時に水やりをすると湯でアジサイになってしまいます。
春の水やりで気をつけることは?
そろそろ、植物が動き出すから気にしてみよう。
夏の水やりで気をつけることは?
思うようにやるのがベスト。その植物とその土地の気象環境はあなたにしかわかりません。
秋の水やりで気をつけることは?
台風があるからあまり気にしないでもいいかもしれないです。
冬の水やりで気をつけることは?
冬はお休みです。
落葉しているなら放置でいいと思います。でも、雰囲気を見て自分で判断してください。
水やりを自動化する前に!
以上のことから、水やりを自動化するよりも考えることがあるでしょう。
ということになります。
その季節にフル充電されたプランターや植木鉢が何日間バッテリーが切れずに持つか?
だいたいスマホなら検討が付くはずです。
途中で雨もありますが、プランターや植木鉢っていうのはその面積に降った分しか充電されません。
そのため、降水量の分しか水分となって入ってきません。
地植えの場合は家の通路に降った雨も流れて集まってきて、植えている地面の場所以外に降った雨も水分として吸収できるので最高です。
この量の差は桁違いです。100倍くらい違います。
天気予報で雨の日があっても蒸発量が減るという程度で水分量がプラスになることは無いと考えた方がいいでしょう。
それを考えて不在時の水やりが必要かどうか考えることになります。
ペットボトルを刺しておくものでどれだけしのげるかも計算すれば分かると思います。
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草と花と自然の力を取り入れて元気になりましょう。
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