挿し木に適した土とは?
挿し木をするときに一番大事かかなり大事な要素に挿し木を挿す用土はどれにしたらいいかという悩みがあります。
各種の植物において挿し木は可能です。
挿し木が余裕でできるようになるととにかく幅が広がると思います。
品種登録されて保護されていないものであれば沢山増やして庭やベランダで大量に育てることができます。
植物は増やせるということも最大の楽しみの1つであるといえます。
培養土を参考にして考える
挿し木用の土は培養土を参考にして考えるといいということがいえます。
これが結論です。
たとえば、シャコバサボテンを挿し木(挿し芽)するならば「シャコバサボテンの土」に挿し木するのが一番です。
これは何にでも言えています。
バラを挿し木するなら「バラの土」に挿し木する、トマトを挿し木するなら「トマトの土」に挿し木する。
葡萄を挿し木するなら「ぶどうの土」に挿し木するのがベストです。
「作りたい作物の土」がなければ近いもので代用するようにします。
ただ、ここで大問題が1つあります。
それは肥料分が配合されているということです。
これは「シャコバサボテンの土」ですが、緩効性化成肥料が配合されていると書いてあります。全ての専用の土には肥料が入っています。有機なんて言葉が書いてあるものはなにか動物の糞が入っているので挿し木には不適合です。
さて、どうしたものでしょうか?
ただ、この「シャコバサボテンの土」はとてもいいのです。
成分が、軽石、バーミキュライト、赤玉土、焼き黒土となっています。
全部、無菌に近い状態です。
いいですね。
そして、密着感と重さがあるのでいいのです。
挿し木の土は根が出てきて1本立ちさせて育苗ポットで育苗するときにも使うことになります。
これはどう考えても、発根したばかりの根がいきなり違う用土と触れ合うのは間違っていると思うからです。
根焼けしたら最悪なのです。
それで失敗してしまいます。
そんなわけでその植物を育てるのに適した「〇〇の土」というものを使うのがいいのです。
さて、
どうやって「〇〇の土」から肥料分を抜くか?
肥料分を抜く方法を考えることになります。
これは育苗ポットや植木鉢に入れて水を毎日のように注いで1ヶ月くらい経てば肥料分は抜けてくれるはずです。
でも、面倒くさいです。
それではどうやって肥料分を抜くの?
というと、
「〇〇の土」の成分表を見て自分で配合するということが答えになります。
簡単ですね。
「シャコバサボテンの土」ならば、
肥料分以外の成分が、軽石、バーミキュライト、赤玉土、焼き黒土となっていますので、それぞれの用土を買ってきて似たような感じになるようにブレンドするだけです。
でも、焼き黒土は売っていません。生の黒土はありますが微生物がいっぱいなので挿し木には向きません。
ただ、この「シャコバサボテンの土」は様々な植物を挿し木をするにはとってもいいんですね。
- 軽石:軽石といってもしっかりと挿し木や根を抑えて転倒防止になる
- バーミキュライト:最高の水分保持率。用土の隙間に入り込んで挿し穂の水切れを防ぐ
- 赤玉土:定番の用土で定植時のベースになるので慣らしておくのにいい。
- 焼き黒土:黒土は赤玉土が入り込めない隙間に入れるのがいい。でも生土なら入れない方がいい
ということがいえるのです。
このように、
挿し木をするときにはこれらのものをホームセンターの小袋で買ってきて配合します。
焼き黒土はないとして、
- 軽石(できる限り小粒)
- バーミキュライト
- 赤玉土(できる限り小粒)
を混ぜるだけです。
これに川砂なんかを加えてもいい感じになるかもしれません。
富士砂じゃありませんのでご注意ください。富士砂は黒くて鋭い溶岩の破片そのもので根を痛めますのでふさわしくありません。
おそらく手に入る軽石や赤玉土の粒が大きいと思うので、その隙間をバーミキュライトで埋めることになります。
そうすると、バーミキュライトが多めの配合となりそうです。
砂が入ってもいいと思うのは水キレが悪くなりすぎないように入れるという意味もあります。
オリジナルブレンド「絶対成功する挿し木の土」の配合は?
「ガーデニングサプリの壺」からオリジナルブレンドの「絶対成功する挿し木の土」というのを発売したいところですが、誰も買わないので近所のホームセンターで買い集めて作ってください。
植物によって異なりますのでそれぞれの「土」の成分を参考にしてアレンジを加えてみてください。
「絶対成功する挿し木の土」のベースの配合比率
- 軽石(できる限り小粒):1
- バーミキュライト:1
- 赤玉土(できる限り小粒):1
- 川砂(富士砂ではない):1
この割合は本当に大雑把でいいです。
*「絶対に」という表現は挿し木が必ず成功することを約束する言葉ではありません。「成功率が上がることが想定される」という意味合いです。
イメージですのでこれに従う必要はありません。
でも、こんなものです。
これを育苗ポットに入れて挿し木にするカットした挿し穂の先端をティッシュペーパーでくるくるっと巻いて挿しておけばまずうまくいくことでしょう。
ただ、日当たりが1番大事です。
室内に限らず屋外で日光をしっかりと当てたほうが成功すると思います。乾燥と暑さによって茹で上がってしまうことには注意が必要です。
挿し木のいいところは、挿し木をするとその植物のことを深く理解できるようになることです。
ですから、小学校でトマトやキュウリを育てさせるのはいいのですが、その次の段階としてどうやって植物を増やすのかを教えるべきだと思います。
そんなことをしたら、みんながお小遣い稼ぎにネットで挿し木苗を販売して大変なことになるかもしれません。
園芸屋さんが困ってしまうかもしれません。
ただ、その方がレベルが上がるのですが、英語やコンピューターのことを教えないようにしてその業界のビジネスに影響が無いようにするのも1つの策だと思いますので、あえて詳しくなる必要はありません。
それまでの間なら、挿し木ができるというだけでまるで「錬金術師」のように振る舞うことができることでしょう。
気分的に盛り上がるだけでお金がたくさん儲かることはありませんが自分が生産者の一人になれることが素晴らしいことです。
簡易版オリジナルブレンド「絶対成功する挿し木の土」の配合比率は?
簡易版オリジナルブレンド「絶対成功する挿し木の土」はオリジナルブレンド「絶対成功する挿し木の土」を面倒なのでさらに原材料を減らしてもっと簡単に配合できるようにしたものです。
その配合は、
簡易版「絶対成功する挿し木の土」のベースの配合比率
- 軽石(できる限り小粒):1
- バーミキュライト:1
- 赤玉土(できる限り小粒):1
この割合は本当に大雑把でいいです。
*「絶対に」という表現は挿し木が必ず成功することを約束する言葉ではありません。「成功率が上がることが想定される」という意味合いです。
この「簡易版」は、川砂は重たいし持って帰るの大変と思ったのと、挿し木から育苗の間に水やりしまくって鉢底の穴から砂が全部抜け落ちるのでは?
という発想から生まれたものです。
決してこれが絶対にいいというわけではありませんのであまり盲信しないで下さい。
市販では余計なものが入っているものしか売られていないので自分で配合するときの目安です。
軽石とは?
軽石には普通の「軽石」と書かれただけの用土や「日向土(ひゅうがつち)」というものなどたくさんの種類があります。ゼオライトというものもあります。
そして、「軽石なのに全然軽くない!」のです。
ところで、軽石には日向土(ひゅうがつち)というブランド土があるのですが、通常の軽石とどう違うのでしょう?
ホームセンターの園芸コーナーでは売られていないこともあります。
ここでは、普通の「軽石」を買えばいいと思います。
日向土(ひゅうがつち)は宮崎県南部などの霧島系火山帯の軽石なのですが、「日向土」が「ひゅうが土販売株式会社」の登録商標となっているだけのことで特別なものではありません。
霧島系火山帯といえば、水溶性シリカが大量に含まれるミネラルウォーターが有名なのでそれでいいことがあるのかもしれませんが、基本的に軽石は溶岩などの火山の際の発生物そのものなので日本全国の火山でどこのマグマがいいという違いがあるとは思えませんのでいいのかと思います。
しかし、日本はいくつかのプレートに分かれていますのでもしかしたら、プレートによってマグマの配合が違う可能性もあります。
それだったら水溶性シリカたっぷりの宮崎県産がいいよということもあるかもしれません。
でも、特に気にすることはないと思います。
成分で良さそうなものを上げるならメネデールの成分である「二価鉄イオン(Fe2+)」が溶け出してきそうな溶岩系の用土の方が良さそうだというだけです。
溶岩系用土と火山灰用土とは?
溶岩系と火山灰系と勝手に分類していますが、性質と発生が異なります。
溶岩は噴火で流れ出たもので、火山灰は噴火して噴火口から吹き出した火山灰が降り積もったものです。
これを地層から取ったものが用土です。
火山灰系は赤玉土や鹿沼土などです。
鹿沼土も「軽石」と呼ばれるのですが、手で潰れてしまうのでここでいう溶岩系の軽石とは異なります。
溶岩系には富士砂や軽石などがあります。さきほどの「日向土(ひゅうがつち)」というのも溶岩系ですね。
あとは、石というものがあります。
石というのは吹き出す前の溶岩といっていいでしょう。吹き出すと中に気泡ができて軽石になってしまいます。
マグマの状態で地下にあったものが盛り上がったりして地表に出てきて転がり落ちたりしています。
この粒が川を転がる間に角が取れると丸くなります。
表面はなめらかで成分も溶け出すようなものはすでに流れ出てしまっています。
さらに細かくなったものが砂と呼ばれています。
つまり、砂や石も溶岩系といえるでしょう。
こう考えると日本は溶岩でできているといえます。
ガーデニングも溶岩を理解することで知識を深めることができます。
溶岩系用土の種類
- 溶岩系用土:富士砂、軽石、日向土、桐生砂、天然ゼオライト
- 吹き出す前の溶岩系用土:川砂、玉砂利
- 火山灰系用土:赤玉土、鹿沼土、黒土、荒木田土
人工用土とは?
先程のような用土が天然に存在する自然の力で作られた土であるならば、人工用土も存在します。
人工用土の種類
- バーミキュライト
- パーライト
- 人工ゼオライト
なんだか、全部「~~ライト」って付いているんですけど、何でしょう?
何か秘密があるのかもしれません。
有機質の土壌改良用土
次に土壌改良材として培養土に混ぜられるものが以下のようなものです。先程のベース用土に混ぜられて売られています。
有機質の土壌改良用土
- 腐葉土
- ピートモス
- バークチップ
動物由来の堆肥
培養土はさらに以下のような動物の糞尿を発酵させた堆肥を配合しています。動物を余すことなく使うという感じですが自然的です。
動物由来の堆肥
- 牛糞
- 鶏糞
- 馬糞
- バットグアノ
- 豚糞
- 魚粕
- 牛骨粉
植物由来の肥料用土
植物由来の肥料用土は動物の糞尿に抵抗がある人や、近年のトレンドで衛生面で病原菌が完全にいないのか不安だという人も多いので植物系肥料へシフトしているようです。
動物由来の堆肥
- 菜種油かす
- 大豆油かす
- ぼかし堆肥
また、化成肥料なども完全な人工肥料用土として売られています。
実際に「絶対成功する挿し木の土」をブレンドしてみましょう。
前置きが長くなりましたが、実際にブレンドしてみます。ブレンドしながら挿し木を置く場所や季節や植物の種類によって各用土の配合比率を変えるのがコツです。
用土の性質を判断するには保水性で判断します。軽石の量を調節するのがポイントです。
まずはお手本としたいと思ったシャコバサボテンの土の様子を見てみましょう。
シャコバサボテンの土の場合
たまたま、家にあった「シャコバサボテンの土」なのですが、挿し木苗を作るときに家の中で室内管理する時に相性が良くすっかり気に入りました。
乾燥状態でこのような用土です。ただ、肥料分が入っているのが残念な点です。ネットで探せば肥料分が入っていない「シャコバサボテンの土」が売られているかもしれません。
そういった物があれば室内で挿し木するときに土に最適です。シャコバサボテンは室内の窓際で何年も栽培できていますので、とてもマッチしている用土だと思います。
こういった培養土の特徴は軽石の品質や種類で見るのがおすすめです。
この培養土に入っている軽石はどうやら、日向土のようです。しかもサイズは細粒という小粒よりも小さい粒のようです。ホームセンターでは買えませんでした。
培養土が割高で損しているような気になるのも分かるのですが、このようななかなか売ってない大きさの用土が配合されていたり、ふるいにかけられて粒が均一になっていることが利点として挙げられます。これは本当に凄いことです。
たとえば、市販の赤玉土(小粒)というものをよく見ると、
バラバラです。どうみても小粒じゃないです。
小粒から細粒が混じっている感じです。ここからふるいにかけて配合しないと市販の培養土のように上手くまとまりません。
「シャコバサボテンの土」の保水性です。水をたっぷり与えた状態で見ます。
穴を開けて指を差し込んでその湿り気具合で保水性を判断できます。
この用土の場合は、すっきりとしてベタついてくる感じがありません。逆に言えば水分を保持している量が少なく、鉢の中の水が腐って根腐れしにですが屋外では乾燥しすぎて使いづらいものと言えそうです。まさしく、室内向きの用土ですね。
軽石:1、バーミキュライト:1、赤玉土:1の場合
この3つの用土を配合する場合、これが基本の配合比率だと思います。
ですので、室内、屋外問わず、挿し木をするときによく分からないときにこの比率で配合してみてください。その後自分で調整していく感じでいいと思います。
まずは、用土作りは軽石がポイントだとお伝えしましたとおり、軽石を見てみましょう。
鹿沼土と赤玉土で超有名な鹿沼興産の2L単一用土シリーズの軽石(小粒)です。
これは小分けになっていてとても助かります。
産地にこだわりをもっていて群馬県産の火山性の多孔質の天然砂礫ということです。
群馬といえば桐生市、桐生砂に近いのかと思いきや見た目がだいぶ異なります。
まずは、日向土(細粒)と比べてみます。
左:軽石(小粒)、右:日向土(細粒)
粒が大きすぎて使いづらそうといった印象です。また、1種類だけでなく複数の石が混じっています。この点、日向土は同じ石質で揃っているので使いやすいという印象です。
市販の単一用土は意外と粒ぞろいが悪い、様々なものが混ざっているということがあるので覚悟して下さい。
あきらかに自分でブレンドしても「シャコバサボテンの土」に勝てないのですが、どこでも売っている用土でブレンドできることが「絶対成功する挿し木の土」のポリシーですので頑張ってみたいと思います。
園芸の定番の赤玉土(小粒)です。万能でどんな培養土にも使用されています。逆に言えばこれしかまともに使えるものがないというのが実情だと思います。乾燥させて無理やり粒にしていますが、水で濡らして手でこねるとぐっちゃぐっちゃで泥遊びをしているみたいです。ほんとうにただの泥といった状態になります。
つまり、赤玉土はしばらく使っているとびっしりと目が詰まった泥の硬い土になるとういことです。宅地造成のときに家の土台を作る前に慣らして平にするときに使う土と同じです。
ですから、戸建て住宅の庭は基本的にこの土が入っています。ただ、それを粒にして乾かしただけです。それが大ヒット用土なのです。そして、その庭土をみんな培養土として高いお金を払って買っているのです。これもなかなか凄いビジネスだと思います。
バーミキュライトです。ヒルイシという石を高温で焼いたときに膨らんでこんなにキラキラした人工用土になります。
昔はもっと粒が大きかった気がするのですが、小粒になりすぎてすぐに水とともに流れ落ちてしまいます。また、水に浮くので水やりをするたびに鉢の表面に浮き上がってきて地面を金ピカにするような用土です。
ただ、保水性はとても高くこれだけは他のものには真似できません。
鉢穴からバーミキュライトがダラダラ溢れることが予測できますが、鉢穴は絶対に塞がないで下さい。ティッシュ1枚でも水が全く抜けなくなりますので要注意です。
まずは分量を計測するためにポットに配合比率に応じて各用土を入れていきます。粒の大きいものから先に入れたほうがいいと思います。
1ポット分の用土が入れられたらバケツなどに移して混ぜていきます。計量にはペットボトルを加工したカップが便利です。
乾燥状態で育苗ポットに入れたところです。
これからここに水を注いで排水テストをしてみましょう。
どれくらい保水性があるのかが分かります。
まず、水を注いだときにポットの中で水たまりができてバーミキュライトが浮いているという状態になっていないかチェックしてください。もしそうなったら、その用土は駄目です。
排水性も悪いですが、屋外で大雨が降ったら水が溢れて挿し木が流されてしまいます。
保水性のチェックは穴を開けて指を入れてみると分かります。
しっかりと挿し木になったつもりで周りの土を固めて、どれくらいの水分が自分の指にあたっているかを感じ取って下さい。
これが基本の1:1:1の配合比率の感覚です。室内、屋外での挿し木にちょうどいいです。
軽石:1、バーミキュライト:2、赤玉土:2の場合
これは禁断の配合比率です。これをやったら排水性が悪すぎて確実に失敗します。ただ、限界値として覚えておくといいと思います。
軽石は絶対に必要な用土だと分かるはずです。しかし、地面に植える場合は軽いしなんか一切なく100%粒がつぶれた赤玉土状態なのにどうやって排水を確保しているのでしょう?
じつは地面には砂が結構混じっているとか裏があるのかもしれません。
さて禁断の保水性を見てみましょう。
水を注ぐと金の水たまりができて全然水が引きません。
ポットの底穴が1つだからというのもありますがこれはひどいです。室内では絶対に使えません。
また、屋外でも大雨に打たれると溢れて挿し木が流されてしまうでしょう。
乾燥が強い夏場の挿し木にはいいと思いますが雨は避けないとならないという難しいところもあります。バラ用の排水性のいい植木鉢やスリット鉢ならいい感じの配合比率なのかもしれません。
軽石:2、バーミキュライト:1、赤玉土:1の場合
軽石の量で保水性を調整するといいましたが、軽石をできる限り増やしていくとどうなるのでしょう?
禁断の排水性を見てみましょう。
もうバケツで混ぜてるときから恐ろしい感じがします。
ほぼ白い軽石ばかりなのがわかります。
水をたっぷり注いだのですが、それに気が付かないくらい変化がありません。小粒の軽石で細粒よりも排水性が高いのでもうスッカスカです。
これでは室内で乾燥しないところで使わないとあっという間に干からびることでしょう。
こんな危険な用土は室内用で排水性を最も高めたいときにだけ使って下さい。
挿し木の発根には乾燥も必要なのでこれにティッシュ巻き挿し木をさせば上手くいくことも多いでしょう。ただ、屋外で気温が高い時は枯れてしまわないように気を使います。
ネットでは条件の厳しい用土を使って大変な思いをして発根させている方が結構多い!
赤玉土や鹿沼土だけの単一用土やティッシュ巻きをしないで挿し木をしているとかなりの頻度で水やりをしなければならず、
「朝昼晩の水やりを毎日数週間も続けてやっと1本だけ発根しました。」
なんていう記事を見かけたりします。
また、挿し木に使う鉢を改造して水がある程度貯まるような仕組みにしてみたり試行錯誤されている方もいます。
でも、これらの原因は保水力によって解決できることなので用土さえしっかりしていれば簡単に解決できるはずです。
ティッシュ巻きの効果も大きいのですが、
オリジナルブレンドで紹介した用土なら室内なら数日から1週間、屋外は夏でも1日以上は水が持ちます。雨が降る季節なら屋外でも数週間水やりしないでも発根までいけます。
また、挿し木用にはロックウールのブロックがメラミンスポンジみたいに売られていますが、挿し木に用土を使うのは発根した後の鉢上げ、育苗期の成長をスムーズにするためであって、ロックウールで水耕栽培のように育ったものを使うのは時間が勿体ないというものです。
発根した時の用土と鉢上げする時の用土が同じなら根が傷んで成長が止まることはありません。
市販の挿し木の土は?
プロトリーフの挿し芽、種まきの土が挿し木にも使えると言われています。ぱっと見た感じ近い気もします。
ただ、こちらの場合は主な原料が赤玉土、鹿沼土、ピートモスなどという配合になっていて、オリジナルブレンドとは異なり軽石よりも鹿沼土が多く入っているようです。
鹿沼土も軽石に分類される用土ですが、若干違うかもしれません。でも、これで十分種まきと挿し芽と挿し木に使うことができます。
ピートモスはだいたいの市販品に配合されているのですが、水分保持のためだと考えられます。そのような役目はバーミキュライトに担ってもらえばいいので余計な腐敗物の原因を入れないで欲しいものです。
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「絶対成功する挿し木の土」のベース用土を買う方法は?
ガーデニングサプリの壺 オリジナルブレンド用土「絶対成功する挿し木の土」は販売されていません。ご自分で原材料を買って配合してください。
楽天市場やAmazonで購入することができます。*「絶対に」という表現は挿し木が必ず成功することを約束する言葉ではありません。「成功率が上がることが想定される」という意味合いです。
軽石
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バーミキュライト
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赤玉土
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川砂
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シャコバサボテンの土
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